真空注型
Vacuum casting
金型を必要としないため安価での対応が可能です。短納期で同等の製品を複数製作できます。
真空注型の特徴
真空注型とは
真空注型とは、成型技術の方法で、シリコンゴム型を使いABS・PP・PE・エラストマ等のプラスチック樹脂相当品を製造する技術です。金型のかわりに弾力性のあるシリコンゴム型を使用します。
型枠を製作し、光造形・切削加工等で製作させたマスターモデルを取付けます。
ゲート・ガス抜き等の処理を施し加工された型枠に温めた液状のシリコンゴムを流し込み硬化させます。シリコンゴムが完全に硬化したら型から取り出し、メス等の刃物で切り分割します。分割されたシリコンゴム型を真空注型機にセットし、真空状態でウレタン樹脂を流し込み製品を作る事ができます。ウレタン樹脂は熱硬化樹脂の為、60℃から70℃で60分程度加熱し硬化させます。
この作業を繰り返し行う事で同形状の製品を複数製作できます。金型を製作しないため短納期での製作が可能です。
シリコンゴム型をメスでカットしているところです。
→シリコンゴム型の作成から真空注型で製品ができるまで
真空注型のメリット
金型を必要としないため安価での対応が可能です。短納期で同等の製品を複数製作できます。
真空注型のデメリット
シリコンゴム型が柔らかいために製品の取り数に限度があります。製品の形状によりますが20個から30個程度が目安になります。
設計・開発段階に於いてプロトタイプの検証を行う手法で量産試作である程度の数量を製作する場合有効な製造方法。
納期短縮・コストダウンできる試作加工技術になります。
●試作品でデザイン確認 嵌合確認など量産に移行する前の検査部品として
●嵌合などの形状評価確認
●量産に移行する前の評価
●小ロットの量産品
●金型に移行する前のテスト部品として
真空注型品の使用目的
真空注型品の使用目的とは、設計・開発段階に於いてプロトタイプの検証を行う手法で量産試作である程度の数量を製作する場合有効な製造方法であり、納期短縮・コストダウンできる試作加工技術になります。
・試作品でデザイン確認 嵌合確認など量産に移行する前の検査部品として
・嵌合などの形状評価確認
・量産に移行する前の評価
・小ロットの量産品
・金型に移行する前のテスト部品として
弊社所有の真空注型機
真空注型機
サイズ:W560×L590×H600
大型注型機
サイズ:W1180×L1500×H1130
真空注型用ウレタン樹脂の特性
ABS相当
耐衝撃性・耐熱性に優れています。
ABS樹脂の風合いと類似している材料です。
透明・クリーム色 黒 着色対応可能。
PP相当
耐衝撃性・耐熱性に優れています。
PP樹脂の風合いと類似している材料です。
透明・クリーム色 黒 着色対応可能。
注型品サンプル
ウレタン樹脂の特性(代表値)
項目 | 条件 | 単位 | 代表値 |
硬度 | ASTM D-2240 25℃ | ショアD | 76 |
引張り強さ | JIS K-7113 | Mpa | 46 |
引張り弾性率 | JIS K-7113 | Mpa | 1400 |
伸び率 | JIS K-7113 | % | 75 |
曲げ強さ | JIS K-7171 | Mpa | 71 |
曲げ弾性率 | JIS K-7171 | Mpa | 1500 |
衝撃強度 | JIS k-7110 IZod Vノッチ付 |
KJ/㎡ | 12 |
※特性値は一般的な数値になります。ウレタン樹脂の素材により特性値は変わります。
エラストマ相当
20°から90°程度の硬度に対応できます。 ゴム部品の相当品として製作可能です。
サンプル色に基づき調色・着色注型も可能です。
透明・白・赤・その他の試作品から量産品まで製作可能です。
2種類のウレタン樹脂を合わせた2色注型も製作可能です。
ABS相当とPP相当を合わせた2種類の樹脂を 部分的に素材と色を分けた注型も製作可能です。
着色も対応可能です。
エラストマ相当品も対応可能です。指定硬度から90度相当まで対応可能です。 エラストマ相当品も真空注型で製作可能です。
インサート注型も可能です。
金属部品・インサートネジを挿入した注型品も対応可能。
大型部品の納入実績多数
センターピラー、ダッシュボード、インパネ、バンパー、シート廻りの部品、 筐体のカバー等多岐にわたり製作しています。
注型品に塗装・シルク印刷・アルミの蒸着など対応可能